リベルクラフトは9月9日、複雑な表をAIで構造化するファインチューニング技術レポートを公開しました。
公開モデル「dots.ocr」に、結合セルや多段見出しなどを対象としたLoRA追加学習を行いました。
未使用のテストデータ1,000枚で評価し、結合セルの再現精度を37.6から94.3へ改善しました。
記事の概要
リベルクラフトは、複雑表構造化AIのファインチューニング技術レポートを無料公開しました。
結合セル、多段ヘッダ、斜線ヘッダなど、AIが構造を崩しやすい表を検証対象にしています。
文書読み取り向けの公開モデル「dots.ocr」をベースに、約2万6千枚の学習データを用意しました。
学習データは実データではなく、表の崩れ方を条件指定してAIに生成させました。
元モデルを変更せず、追加学習した差分だけを適用するLoRA方式を採用しました。
学習に使っていない表1,000枚で評価し、結合セルの正確さは37.6から94.3へ向上しました。
表の構造一致は70.1から95.4、文字の一致は36.9から94.8へ改善しました。
ありもしないセルの誤追加は23.9%から0.8%へ、セルの読み落としは29.3%から4.6%へ減少しました。
記事のポイント
- 弱点を狙った追加学習: 結合セルや斜線ヘッダなど、汎用モデルが崩しやすい表の特徴を指定し、AI生成データで学習しました。
- LoRAで差分を適用: 元モデル本体を変更せず、用途別の追加学習データだけを差し替える構成を検証しています。
- 書類業務への応用: 請求書や見積書、検査記録、図面の注記など、固有書式を持つ書類への応用可能性を示しました。
このニュースがもたらす影響
- 導入を検討する企業: 請求書や検査記録など、汎用AIでは構造を崩しやすい書類を扱う企業は、実データを大量収集する前に、弱点を再現した合成データとLoRAで小規模な検証を始めやすくなると考えられます。
- AIサービス提供者: 汎用モデルの性能だけで競うのではなく、顧客ごとの書式上の弱点を特定し、追加学習で改善する支援力が差別化要素になる可能性があります。評価用データを学習から分離する運用も求められそうです。
- 書類処理業界: 表の構造や文字の読み取りを別々に評価した結果、導入判断では総合精度だけでなく、誤追加や読み落としなど業務上の失敗を測る指標が重視される流れになりそうです。
このニュースの背景
結合セルや多段見出し、斜線ヘッダは、人が理解しやすい一方でAIが構造を崩しやすい対象です。
リベルクラフトは、文書読み取り向けの公開モデルを土台に、こうした弱点を狙った学習データを用意しました。
学習データは実データの収集ではなく、表の崩れ方を条件指定してAIに生成させています。
元モデルを変更せず差分だけを追加するLoRA方式により、用途ごとの追加学習を運用しやすくする狙いがあります。
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株式会社リベルクラフトのプレスリリース(2026年9月24日 08時30分)株式会社リベルクラフトが「複雑表構造化AIフ…
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000177758.html