AI Librarium、AI利用の統制サービス「AIL Governance X」を提供開始

AI Librariumは、企業のAI利用を統制する「AIL Governance X」の提供を開始しました。
AIガバナンス設計やリスク評価、専門知を体系化したSkills、統制ソフトウェアを一体で提供します。
β版の「Dependable AI」では、個人情報や固有ワードの検知と、AIの出力内容の判定に対応します。
東北大学との共同R&DによるPII検出研究の成果も実装しています。

記事の概要

AIL Governance Xは、AI利用前のリスク評価から統制設計、実装、運用、継続監視までを支援するサービスです。
コンサルティングでは、AIの用途や利用データに応じて、必要な統制を設計します。
Skillsでは、専門家の判断基準や実行手順をInput、Process、Outputに分解して体系化します。
Dependable AIは、企業のAIエージェントとLLMの間に配置するガードレールソフトウェアです。
入力時には、氏名や住所、電話番号、メールアドレスなどのPIIを検知し、マスキングや置換を行います。
出力時には、生成された回答が企業のルールや利用ポリシーに適合しているかを判定します。
想定用途には、人事の履歴書審査、法務・調達の契約書レビュー、経営企画・営業の機密文書分析があります。
PII検出技術には東北大学との共同研究成果を活用し、研究成果は2026年10月開催のCSS2026への投稿を予定しています。

記事のポイント

  1. 三つの機能を一体提供: コンサルティング、専門知を再利用可能にするSkills、AI入出力を統制するDependable AIを一体で提供します。
  2. 入出力を技術的に統制: 入力時はPIIや固有ワードを検知・サニタイズし、出力時は企業ルールへの適合性を判定します。
  3. 東北大学と研究開発: 正規表現や固定辞書、日本語NER、ローカルLLMを組み合わせたPII検出手法を実装しています。

このニュースがもたらす影響

  • 導入を検討する企業: 人事・法務・営業などでAIに扱わせる文書を広げる際、利用者教育だけでなく、用途やデータに応じたリスク評価、入出力制御、継続監視までを導入計画に組み込む必要が生じそうです。
  • 同業のサービス提供者: AIガバナンス支援では、方針策定や評価だけでなく、専門知の標準化とソフトウェア実装、運用後の改善までをどう接続するかが、サービス比較の新たな観点になる可能性があります。
  • AIを利用する業務部門: 履歴書や契約書、機密文書をAIで扱う場合、入力情報のマスキングと出力のルール適合性を業務フローに組み込めるため、利用可能な業務範囲を再点検する契機になりそうです。

このニュースの背景

企業で生成AIの利用が広がる一方、個人情報や機密情報の誤入力、企業ルールに反する出力がリスクになっています。
ガイドラインの策定や従業員教育だけでは、実際の利用を継続的に統制することが難しいとされています。
必要な統制はAIの用途、利用者、データ、出力の利用方法によって異なるため、リスク評価から実装、運用、監視までをつなぐ仕組みが求められています。
PII検出では、正規表現や固定辞書、日本語NERに加え、判断が難しい候補をローカルLLMで補正する研究手法が使われています。

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