企業向けAIでは、導入後の定着や業務への組み込みを意識した発表が相次ぎました。
AIエージェントの導入支援や権限管理、社内データ活用の基盤整備が進んでいます。
広告や小売、自治体では、AIを使った業務改善の成果や具体的な提供機能も示されました。
海外ではChatGPTを広告媒体として活用する動きが、計測や安全性の整備とともに進んでいます。
今日おさえておきたいニュース
企業内AIの利用状況を分析したエクサウィザーズは、1,371社と155,012ユーザーのログから利用の二極化を示しました。
この結果は、AI導入の焦点が導入数の拡大から、利用を組織全体へ広げる段階に移っていることを示します。
ヘッドウォータースとソフトバンクは、企業向けAIエージェントの導入支援で協業します。
製造分野では、Phoxterが良品画像だけで学習できる外観検査AI基盤を発売しました。
利用状況の把握、導入支援、現場適用を一体で進める動きが、企業AIの実装競争につながると考えられます。
海外の大きな動き
OpenAIは米国で、ChatGPTの画像生成中に表示するビジュアル広告を試験しています。
広告の効果測定や掲載管理も拡充しており、生成AIサービスを広告接点として運用する準備が進んでいます。
広告主にとっては、生成AI上での表示機会だけでなく、ブランド適合性や成果をどう確認するかが次の論点になります。
日本企業が同様の媒体を活用する場合も、広告効果と安全性を測る仕組みが導入判断を左右すると考えられます。
この動きをどう読むか
この日の発表では、サービスリリースが34件あり、業務自動化も27件と多くなっています。
これは、AIを試験的に使う段階から、電話、経理、営業、検査などの定型業務へ組み込む動きが広がっていることを意味します。
一方で、セキュリティ関連の用途も12件あり、AIエージェントの権限や通信を管理する仕組みが並行して求められています。
エクサウィザーズの分析で利用企業と利用者の規模が示されたことから、導入後の利用格差を把握することも重要になります。
企業側では、まず対象業務の効果を測り、次に利用範囲と権限を管理しながら展開する進め方が現実的と考えられます。
今後は、AIを単体で導入する提案よりも、既存システムとの接続、利用状況の可視化、監査まで含むサービスが増えると予想されます。
未来の動きにつながるニュース
Netsujoは、AIエージェントの役割や権限を実行前に検査するOSSを公開しました。
三菱総合研究所らは、人の反応をモデル化する技術について、信頼限界や心理情報保護などの方策を提言しました。
自治体AI調達の分析では、839件のうち公共インフラAIが103件で最多となりました。
AIの利用先が広がるほど、実行前の制御、扱う情報の保護、調達時の評価基準が次の差別化要素になると考えられます。
事例ピックアップ
ソフツーは大田区建築審査課でAI電話を実証し、年間300時間の業務圧縮を目指します。
GROWTH VERSEのAIを導入したエスオーシーでは、定期購入率が11.2%増加し、クロスセル売上は前年比230%となりました。
鉄建建設は社内問い合わせにHelpfeelを導入し、本社への問い合わせを40%削減しました。
いずれも、AIの導入対象を電話、販促、社内ナレッジに絞り、業務指標で効果を確認している点が参考になります。
数字で見る傾向
| 業界 | 件数 |
|---|---|
| IT・ソフトウェア | 23 |
| 業界横断 | 18 |
| 広告・マーケティング | 15 |
| 製造 | 9 |
| 医療・ヘルスケア | 7 |
| 小売・EC | 7 |
| 金融・保険 | 7 |
| 建設・不動産 | 6 |
| ニュースの型 | 件数 |
|---|---|
| サービスリリース | 34 |
| 導入事例 | 22 |
| 機能追加・アップデート | 17 |
| 提携・協業 | 16 |
| 調査・レポート | 12 |
| 研究成果 | 5 |
| 組織・戦略 | 4 |
| 業界 × ニュースの型 | 件数 |
|---|---|
| IT・ソフトウェア/サービスリリース | 10 |
| 業界横断/サービスリリース | 8 |
| 広告・マーケティング/機能追加・アップデート | 5 |
| IT・ソフトウェア/提携・協業 | 4 |
| 小売・EC/導入事例 | 4 |
| 広告・マーケティング/サービスリリース | 4 |
| 製造/サービスリリース | 4 |
| IT・ソフトウェア/機能追加・アップデート | 3 |