日鉄興和不動産・アジラ・JDSCが人流データで空調最適化

日鉄興和不動産、アジラ、JDSCの3社は、オフィスビルの人流データを活用した空調最適化の実証実験を実施しました。
赤坂インターシティAIRの低層階共用部3フロアを対象に、快適性を維持しながら空調の消費エネルギーを削減しました。
冬季実証では平均27%、夏季実証では最大54%の削減を確認しました。
日鉄興和不動産とアジラは、2027年4月のサービス提供を目指します。

記事の概要

実証実験は、2025年12月20日から2026年2月28日まで、赤坂インターシティAIRで実施しました。
アジラの人流データ活用プラットフォーム「asilla BIZ」で、エリア別・時間帯別の人流量と混雑度を計測しました。
人の利用が少ないエリアと時間帯を抽出し、空調の温度調整幅を設定して複数パターンを検証しました。
対象フロアの空調消費エネルギーは、冬季に平均27%削減できました。
削減率は在館者が少ない休日で42%、平日で17%となりました。
夏季実証では最大54%の削減を確認し、共用部3フロアで年間約1,200万円の削減効果を見込んでいます。
アンケートと定期巡回評価では、空調を緩和した期間と通常期間で快適性の評価に差はありませんでした。
3社は今後、「品川インターシティ」をはじめとする他物件へ検証を広げ、自動制御などへの発展も計画しています。

記事のポイント

  1. 人流に応じて空調制御: 防犯カメラ映像をAIで解析し、エリア別・時間帯別の人流量と混雑度を空調運用に反映しました。
  2. 冬季は平均27%削減: 赤坂インターシティAIRの共用部3フロアで、冬季の空調消費エネルギーを平均27%削減しました。
  3. 2027年4月に提供目標: 日鉄興和不動産とアジラは、他物件での検証を進め、2027年4月のサービス提供を目指します。

このニュースがもたらす影響

  • 空調導入検討企業: 既存カメラから得た人流データを使えるため、新たなセンサー導入を抑えながら、休日や時間帯ごとの空調運用を見直す選択肢になり得ます。
  • 同業の不動産会社: 快適性の評価と削減効果を物件単位で検証した点から、保有物件の利用実態を踏まえた省エネ施策を、実証からサービス化まで設計することが求められそうです。
  • ビル管理事業者: 人流量や混雑度を運用判断に組み込むには、現場の温度調整、快適性確認、将来の自動制御をつなぐ管理手順の整備が重要になりそうです。

このニュースの背景

脱炭素の要請や電力コストの高止まりを背景に、施設運営では実際の利用状況に応じた電力消費の最適化が課題になっています。
空調は建物全体の電力消費に占める割合が大きく、人の動きを捉えるデータが効率的な運転の判断材料になります。
赤坂インターシティAIRでは、すでにBEMSによるエネルギー使用量の可視化と効率化が進められており、人流データを重ねて追加の削減余地を検証する流れになっています。

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