ソフトバンクと日本気象協会は、食品スーパーの総菜部門でAIを活用した実証実験を実施しました。
バローホールディングスと中部フーズも参加し、食品廃棄量を12.6%削減しました。
発注や生産計画の作業時間も36.5%減り、売上高と売上総利益は増加しました。
記事の概要
今回の実証は、農林水産省の「令和6年度 食品ロス削減緊急対策モデル支援事業」に採択された取り組みです。
2026年1月23日から3月12日まで、中部フーズが運営する「スーパーマーケットバロー」20店舗を対象に実施しました。
気象データ、人流統計データ、来店客数、販売実績などを統合し、AIによる需要予測モデルを構築しました。
AIによる自動発注、ダイナミックプライシング、店舗運営AIエージェントの3つの仕組みを導入しました。
発注や生産計画の作業時間は、週平均127分から81分へ減少し、36.5%削減されました。
欠品回数は3.2%減少し、売上高は2.9%、売上総利益は4.1%増加しました。
ソフトバンクはAI需要予測サービス「サキミル」を提供し、日本気象協会は自動発注モデルなどの開発を担当しました。
中部フーズは課題を解決したうえで、総菜部門を「スーパーマーケットバロー」全店へ展開する方針です。
記事のポイント
- 3つのAI機能を導入: 自動発注、値引き最適化、店舗運営AIエージェントで発注から販売まで支援しました。
- 作業時間を36.5%削減: 発注や生産計画の作業時間を週平均127分から81分へ短縮しました。
- 売上高も2.9%増加: 食品廃棄量と欠品回数を減らしながら、売上高と売上総利益も伸ばしました。
このニュースがもたらす影響
- 導入を検討する企業: 総菜の発注・生産計画・値引きを個別に導入するのではなく、気象、人流、販売実績をつないだ一連の運用として評価する必要がありそうです。現場が根拠を確認できる仕組みも選定条件になりそうです。
- 同業のサービス提供者: 同じ領域のサービス提供者には、需要予測の精度だけでなく、発注提案、値引き判断、現場への説明までをどう連携させるかが問われそうです。廃棄、欠品、作業時間、利益を併せて示す設計が競争軸になる可能性があります。
- 食品小売の現場: 食品小売の現場では、廃棄削減を売上機会の縮小と切り分けず、欠品や利益も含む運営指標でAIの効果を検証する流れが強まりそうです。全店展開には、実証で見えた組織運営上の課題への対応が先行しそうです。
このニュースの背景
食品スーパーの総菜部門では、天候や曜日、地域イベントなどで需要が変動し、製造数量や発注量の判断が担当者の経験や勘に依存しやすい状況がありました。
その結果、売れ残りによる食品廃棄と欠品が生じ、収益面と環境面の両方が課題になっていました。
今回の実証は、農林水産省の事業に採択され、気象・人流・来店客数・販売実績を統合して、需要予測から発注、値引きまでを検証する文脈で実施されました。
詳しい記事の内容はこちらから(引用元)
一般財団法人日本気象協会とソフトバンクは8月19日、バローホールディングスおよび中部フーズと共同で実施した食品ロス削減の…
https://japan.zdnet.com/article/35251704/