マクニカとElithは、エッジAIを活用した特殊詐欺電話の検知について、概念実証(PoC)を実施しました。
固定電話の接続先となる端末側で通話を解析し、会話の内容や文脈から詐欺の兆候を判定しました。
公開音声データを用いた評価で、90%以上の判定精度を確認しました。
記事の概要
2025年度に警察庁が把握した特殊詐欺電話犯罪は2万7832件でした。
被害額は1423億1000万円に上り、発生件数と被害額はいずれも過去最悪を記録しました。
従来の電話番号を使った判定は、詐欺手口の巧妙化によって難しくなっています。
両社は、クラウドに音声データを送信する方式では、プライバシーや利用費が課題になると指摘しています。
今回のPoCでは、ホームゲートウェイなどの端末側にエッジAIを実装し、通話内容をリアルタイムに解析しました。
BroadcomのNPU搭載「PON MAC SoC」と、マクニカとElithが開発したAIモデルを組み合わせました。
オレオレ詐欺、公的機関をかたる詐欺、コールセンター型詐欺などと一般会話を対象に評価しました。
両社は今後、通信事業者や通信機器メーカーと連携し、実利用環境を想定した検証を進めます。
記事のポイント
- 端末側で音声を解析: ホームゲートウェイなどで推論処理を行い、通話音声を外部送信せずにリアルタイム解析する方式を検証しました。
- 複数の詐欺 сценарioを評価: オレオレ詐欺や公的機関をかたる詐欺など、複数の特殊詐欺と一般会話を評価対象にしました。
- 通信機器への実装を検討: 今後は評価シナリオとAIモデルを拡充し、通信機器への実装可能性や運用上の課題を検討します。
このニュースがもたらす影響
- 通信事業者: 固定電話向けの詐欺対策を検討する際、番号情報だけでなく会話の文脈を端末内で扱う選択肢が加わります。実環境での精度や運用負荷を見極める検証が必要になりそうです。
- 通信機器メーカー: ホームゲートウェイなどにNPUとAIモデルを組み込むことで、通信機器自体をセキュリティ機能の提供基盤にできる可能性があります。実装規模や運用方法の検討が求められそうです。
- 音声AI事業者: クラウドへ音声を送らずに判定する構成が検討されることで、音声AIの評価軸に認識精度だけでなく端末上での処理性能や運用面が加わる可能性があります。
このニュースの背景
2025年度に警察庁が把握した特殊詐欺電話犯罪は2万7832件、被害額は1423億1000万円で、いずれも過去最悪でした。
詐欺手口の巧妙化により、電話番号を使った従来の判定だけでは対応が難しく、会話の内容や流れから兆候を捉える必要性が高まっています。
一方、クラウドで音声を解析する方式には、音声データを外部送信することによるプライバシーや利用費の課題があります。
今回の検証は、通信機器の端末側でリアルタイムに推論することで、こうした課題に対応できるかを確かめる文脈で行われました。
関連するニュース
詳しい記事の内容はこちらから(引用元)
マクニカとElithは、国内で多発する特殊詐欺電話犯罪への対策として、エッジAIを活用した検知の概念実証を行った。…
https://japan.zdnet.com/article/35252641/