三菱重工機械システムは、AIで段ボールシートの反りを制御する装置を開発しました。
紙種ごとに反りが発生しない機械設定をAIが予測します。
同社は国内外で本格販売を始め、多品種・小ロット生産への対応を進めます。
記事の概要
三菱重工機械システムは、段ボールシートの反りをAIの予測モデルで制御する装置を世界で初めて開発し、実用化しました。
同装置は、同社製のコルゲートマシンに適用できます。
反り・温度・水分率を計測するセンサー、AI搭載コンピューター、機械制御装置などで構成されています。
紙種ごとにライナーの水分量、温度、反り量を自動で蓄積し、AIが適切な機械設定を予測します。
これにより、ロットの最初から反りのない段ボールシートを生産できるとしています。
従来は、熟練オペレーターの経験と勘をもとに、紙種ごとの機械調整が必要でした。
同社は、熟練オペレーターの引退や人手不足、多品種・小ロット化への対応を課題として挙げています。
コルゲートマシンは1956年の初号機納入以降、国内外に300台以上を納入しています。
記事のポイント
- AIが設定を予測: 紙種ごとの水分量や温度、反り量を学習し、反りを抑える機械設定を予測します。
- 多品種生産に対応: ロットの開始時から反りのない製品を生産し、多品種・小ロット化に対応します。
- 熟練者依存を軽減: 経験と勘に頼っていた紙種ごとの機械調整を、蓄積データとAIで支援します。
このニュースがもたらす影響
- 導入検討企業: MHI-MS製コルゲートマシンを使う企業は、紙種ごとの調整をデータ化し、ロット初期から品質を安定させられるかを検討することになりそうです。設備導入だけでなく、現場データの蓄積方法や運用体制も確認が必要です。
- 同業の装置提供者: 段ボール製造設備では、反りを発生後に抑える機能だけでなく、紙種・水分量・温度などから設定を先回りして提案できるかが競争軸になる可能性があります。熟練者の知見をどうデータ化するかも問われそうです。
- 段ボール業界: 多品種・小ロット化に対応するには、製造条件を紙種ごとに素早く切り替える仕組みが重要になります。AIによる設定予測が広がれば、熟練者の経験を個人に抱え込ませず、品質管理と技術継承を進める手段になり得ます。
このニュースの背景
段ボールシートは表裏の水分率の差によって反りが生じやすく、標準設定だけでは紙種ごとの調整が必要でした。
従来は熟練オペレーターの経験と勘に依存していましたが、引退や人手不足によって技術継承が課題になっています。
国内市場では段ボール箱の多品種・小ロット化が進み、製造中に反りが変化すると品質不良や製函機での詰まりにつながる恐れがあります。
こうした状況を背景に、反り・温度・水分率のデータを自動蓄積し、紙種ごとの機械設定を予測する仕組みが求められていました。
詳しい記事の内容はこちらから(引用元)
三菱重工業株式会社のプレスリリース(2026年10月29日 13時10分)三菱重工機械システム、AIによる段ボールシート…
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000833.000025611.html