FlashLabsは10月27日、Alibabaの「Qwen3.8 Flash Next」をベースにした研究用モデルを公開しました。
拒否応答を緩和したアブリテーション版ウェイトで、自社インフラの継続的な攻撃テストを想定しています。
モデルは「Orca Cyber Tier」のAPIで提供し、検証済みのセキュリティ研究者に利用を申請制で認めます。
記事の概要
FlashLabsのサイバーセキュリティチーム「OrcaCyber」がモデルを公開しました。
ベースには、Alibabaが2026年8月26日に公開したオープンウェイトモデル「Qwen3.8 Flash Next」を採用しています。
アブリテーションは、モデルのウェイトから拒否応答を生み出す方向成分を取り除く手法です。
公開モデルは、脱獄用プロンプトや追加学習に頼らず、モデル自体にフィルタリング緩和を組み込んでいます。
ネイティブのコンテキスト長は262,144トークンで、100万トークンまで拡張できます。
テキスト・画像・動画の入力に対応し、関数呼び出しや構造化JSON出力も利用できます。
API価格は入力が100万トークンあたり0.80米ドル、出力が1.60米ドルです。
ゼロデータ保持に対応し、利用にはセキュリティ研究者としての確認と申請が必要です。
記事のポイント
- 攻撃テスト向けに公開: 自社インフラを攻撃者より先に検証する研究用途を想定し、拒否応答を緩和したモデルを公開しました。
- 長文・マルチモーダル対応: 262,144トークンのコンテキストと、テキスト・画像・動画の入力に対応しています。
- 申請制でAPI提供: Orca Cyber Tierで入力0.80米ドル、出力1.60米ドルで提供し、ゼロデータ保持にも対応します。
このニュースがもたらす影響
- 導入を検討する企業: 本番環境の検証に使う場合、研究用途と本番利用を分け、申請者の確認やゼロデータ保持を含む運用ルールを先に整える必要がありそうです。
- セキュリティ事業者: 長いコードやログ、画像・動画を扱い、関数呼び出しもできるため、攻撃テストの自動化を前提にした検査サービスや防御機能の設計が求められそうです。
- セキュリティ研究者: 拒否応答を緩和したモデルを使える一方、利用申請と研究用途への限定が前提です。検証範囲や記録、発見した弱点の扱いまで含む説明責任が重くなりそうです。
このニュースの背景
サイバー攻撃は高度化・自動化し、脆弱性の発見から悪用までの時間が短縮しているとされています。
そのため、防御側が攻撃者より先に自社インフラの弱点を継続的に検証する考え方が示されています。
ベースとなったQwen3.8 Flash Nextは、Hugging Faceで累計300万回超のダウンロードを記録し、セキュリティコミュニティからも注目を集めています。
異なるモデルは異なる脆弱性を検出するため、複数モデルの併用で検査範囲を広げるという文脈があります。
関連するニュース
- FlashLabsは、サイバー研究向けにMiMo V2.6 Flash改変版をAPI提供します。
- FlashLabsのOrcaCyberが、サイバー研究向けの改変版DeepSeekモデルをローカル実行可能なGGUF形式で公開しました。
- FlashLabsがサイバー研究向けモデルのGGUF版を公開し、15.7GBでローカル実行できるようにしました。
詳しい記事の内容はこちらから(引用元)
FlashLabs株式会社のプレスリリース(2026年10月27日 21時00分)OrcaRouterのサイバーセキュリ…
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000123.000138449.html