日本取引所グループ(JPX)と日立製作所は、金融市場の取引システムにAIを本格適用しました。
日立の「JP1 Cloud Service 生成AIアシスタント」を使い、アラート発生時の対処手順をAIが絞り込みます。
40以上のシステムを24時間365日監視する運用業務で、判断の属人化解消と生産性向上をめざします。
記事の概要
両社は、JPXが運営する国内金融市場の取引システムで、10月から本格適用を開始しました。
対象は、株式やデリバティブ商品などの取引を担う40以上のシステムです。
アラート発生時には、AIが関連する対処手順と判断根拠を提示し、オペレーターの初動対応を支援します。
実運用を想定したPoCでは、1万件以上のインシデント事例と対処手順を活用しました。
約1,600件のテストケースで検証を重ね、AIが正しい対処手順候補を絞り込む判断精度97%以上を達成しました。
熟練者の経験や暗黙知に依存していた業務を、着任間もないオペレーターでも担える体制をめざします。
今後は、障害発生時の初動切り分けや後続の対処業務へのAIエージェント適用も進めます。
記事のポイント
- 40以上のシステムを監視: 株式やデリバティブ商品などを扱うシステムを、24時間365日体制で集中監視します。
- 判断精度97%以上を達成: 1万件以上の事例と約1,600件のテストケースを使い、対処手順の候補を検証しました。
- AI適用範囲を拡大: 今後は障害時の初動切り分けや後続対応に、AIエージェントの適用を進めます。
このニュースがもたらす影響
- 導入を検討する企業: 1万件超の事例と約1,600件の検証で判断根拠まで示せた点は、ミッションクリティカル領域でAI導入を進める際の評価項目を、精度だけでなく知識整備や説明可能性へ広げる材料になりそうです。
- 運用サービス提供者: 熟練者の暗黙知を手順と判断根拠に落とし込み、着任間もない担当者でも対応できる形にする流れが強まれば、監視サービスは人員提供型から、知識基盤とAIによる品質平準化を組み合わせる提案へ変わる可能性があります。
- 金融インフラ事業者: 初動切り分けや後続対応にもAIエージェントを広げる方針を踏まえると、金融インフラ事業者は自動化の範囲を拡大する際の権限設計や、人による確認工程を段階ごとに考える必要がありそうです。
このニュースの背景
JPXは株式やデリバティブ商品などを扱う40以上のシステムを、24時間365日体制で運用しています。
システムの高度化・複雑化とIT人財不足を背景に、熟練者のノウハウ継承や運用品質の維持が課題となっていました。
両社は2022年から運用業務の高度化を検討し、1万件以上のインシデント事例と対処手順を活用してAIの適用を検証してきました。
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詳しい記事の内容はこちらから(引用元)
株式会社 日立製作所のプレスリリース(2026年10月20日 11時00分)JPXと日立、金融市場の取引システムにおいて…
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000643.000067590.html