TKCと宇都宮大学、会計仕訳の異常理由を説明するAIを開発

株式会社TKCと宇都宮大学は、会計仕訳の異常要因を推測する説明可能AI(XAI)を共同開発しました。
AIが異常と判定した理由を示し、本来の正常な仕訳に戻す修正候補も提示します。
約53万件の仕訳データを使った検証では、人工的に注入した120件の異常を全件検知しました。

記事の概要

両者は「宇都宮大学・TKC AIソリューション共同研究室」で、会計不正を防ぐ技術を研究しています。
今回の手法は、会計監査や会計事務所の巡回監査で使う仕訳データを対象にしています。
従来手法では、仕訳を異常と判定しても、その理由や本来の正常な仕訳を監査人が調べ直す必要がありました。
新手法は、検知、異常判定への寄与項目のランキング、修正候補の探索という3段階で構成されています。
まずRESHAPEを使い、再構成誤差を仕訳項目ごとに分解して、異常判定への寄与度を求めます。
次に反実仮想説明を用い、どの項目をどの値に変えればAIが正常と判定するかを探索します。
検証では、正常な仕訳約8万件のうち、誤って異常と判定した件数は31件でした。
代表的な手法との比較では、変更項目数が平均1.18項目となり、人工異常の改変項目との完全一致率も最も高くなりました。

記事のポイント

  1. 3段階で異常を説明: 検知後に寄与項目を順位付けし、AIの判定を正常に変える最小限の修正候補を探します。
  2. 約53万件で検証: 大企業のERP形式の仕訳約53万件を使い、人工的に注入した異常120件を全件検知しました。
  3. 監査向け研究を掲載: 研究成果は9月9日に学術誌「IEEE Access」オンライン版へ掲載されました。

このニュースがもたらす影響

  • 導入を検討する企業: 異常の検知結果を監査人の確認作業へつなげやすくなるため、導入時には既存の仕訳確認フローと修正候補の扱いを合わせて設計する必要がありそうです。
  • 監査向けAI提供者: 異常の有無だけでなく、寄与項目や修正候補まで示す機能が比較軸になり、監査業務に組み込める説明性をどう実装するかが問われる可能性があります。
  • 監査実務担当者: AIの判定理由と変更候補を手掛かりに調査を始められる一方、候補を正しい仕訳とみなすには人による証憑確認や判断を残す運用が求められそうです。

このニュースの背景

従来の仕訳異常検知は異常と判定するにとどまり、理由や正常な仕訳の確認を監査人が行う必要がありました。
今回の研究は、会計不正防止を目的とする宇都宮大学・TKC AIソリューション共同研究室で進められました。
大企業のERP形式の仕訳約53万件を使った検証で、検知性能だけでなく、異常箇所の説明と修正候補の妥当性も評価されています。
成果は9月9日に学術誌「IEEE Access」オンライン版へ掲載されました。

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株式会社TKCのプレスリリース(2026年9月15日 14時30分)TKCと宇都宮大学が「会計仕訳の異常の要因を推測する…

TKCと宇都宮大学が「会計仕訳の異常の要因を推測する説明可能AI(XAI)」を共同開発しました
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000526.000018852.html

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