ゴーデルブロック、鋼製シャフトの疲労寿命をAIで高速予測

ゴーデルブロックは、3D鋼製シャフトの疲労寿命をノード単位で予測するAIモデル「FatigueNet」を発表しました。
有限要素解析(FEA)に代わり、未学習の40形状を約15秒で予測しました。
学習データセットと実装コードも公開し、疲労寿命予測モデルの開発や評価に利用できるようにしました。

記事の概要

FatigueNetは、3次元の非構造メッシュ上で疲労寿命を直接予測するディープラーニングモデルです。
段付きシャフトやドッグボーン形状のフィレット部など、形状が不連続な箇所の評価を対象にしています。
入力には空間座標のほか、法線、局所曲率、不連続部までの距離など、ノードごとの幾何特徴量を使います。
疲労寿命が数桁にわたり変動するため、対数領域のハイブリッド損失関数を導入して学習を安定化させました。
未学習の40形状に対する推論は約15秒で完了し、FEAで同じ形状を解析する場合の約40分から短縮しました。
亀裂が発生する最小寿命ノードの予測値は、引張、ねじり、複合の各荷重条件で実測値の±2倍以内に収まりました。
研究成果は2026年8月に米国テキサス州ヒューストンで開催されたASMEのIDETC-CIE 2026で発表され、データセットとコードも公開されました。

記事のポイント

  1. ノード単位で寿命予測: 疲労寿命を単一値ではなく、3次元メッシュ上のノード単位で予測し、形状全域の分布を扱います。
  2. 40形状を約15秒で推論: 未学習の40形状を約15秒で評価し、同じ形状をFEAで解析する約40分から大幅に短縮しました。
  3. データとコードを公開: 学習に用いた3次元FEAデータセットと実装コードを公開し、モデル開発やベンチマークに利用できます。

このニュースがもたらす影響

  • 導入を検討する企業: 設計パラメータを変えた探索や構造評価で、FEAの前に高速な候補絞り込みを行える可能性があります。一方、材料や境界条件の適用範囲を確認し、最終評価との役割分担を設計する必要があります。
  • 同分野の研究開発者: データセットとコードが公開されたことで、ノード単位の疲労寿命予測を共通条件で比較しやすくなります。新モデルの精度だけでなく、未学習形状への汎化性能も評価軸になりそうです。
  • 製造業の設計部門: 寿命を形状全域の分布として扱えるため、最小寿命ノードだけでなく、危険箇所の候補を設計検討に反映しやすくなる可能性があります。実測やFEAによる検証は引き続き求められます。

このニュースの背景

複雑形状の疲労寿命評価では、FEAの計算コストが設計パラメータ探索や大規模評価の負担になっていました。
既存の機械学習サロゲートの多くは寿命を単一値で予測するため、形状上の3次元的な寿命分布を扱いにくい課題がありました。
FatigueNetは、座標や局所曲率などのノードごとの幾何特徴量を入力し、非構造メッシュ上で寿命を予測する構成を採っています。
ただし、現時点では均質等方性鋼材と理想化された境界条件を前提としており、表面粗さや残留応力などは考慮されていません。

詳しい記事の内容はこちらから(引用元)

プレスリリース・ニュースリリ

株式会社ゴーデルブロックのプレスリリース(2026年9月22日 18時56分)3D鋼製シャフトの疲労寿命をノード単位で予…

3D鋼製シャフトの疲労寿命をノード単位で予測するAIサロゲートモデル「FatigueNet」をASME国際会議で発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000165560.html

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