NTT、サブテラヘルツ帯で2Tbps・100m無線伝送に成功

NTTは、サブテラヘルツ帯で毎秒2テラビットの無線伝送に成功しました。
伝送距離は100mで、同帯域における世界最高速としています。
OAM-MIMO方式とアナログ信号処理を用い、AIデータセンタや6G向け通信への応用を見込みます。

記事の概要

NTTは、屋外環境で毎秒2テラビット(2Tbit/s)の無線伝送に成功しました。
伝送距離は100mで、使用した周波数帯は136.0~148.5GHzおよび151.5~164.0GHzです。
空間多重数は最大22で、8つのOAMモードと2種類の偏波を組み合わせています。
OAMは、螺旋状の位相を持つ電波を使い、複数のデータ系列を同時に伝送する技術です。
NTT独自のOAM-MIMO方式では、空間多重処理の大半をアナログ導波回路で実行します。
デジタル信号処理の演算負荷を、フルデジタル処理と比べて数百分の一に低減できるとしています。
用途として、AIデータセンタ内やビル間の接続、6Gの無線バックホール、臨時中継回線を想定しています。

記事のポイント

  1. 22空間多重を実現: 8つのOAMモード、モード内多重、水平・垂直偏波を組み合わせ、最大22多重を実現しています。
  2. アナログ処理で負荷低減: OAMモードの多重・分離をアナログ導波回路で担い、デジタル演算負荷を数百分の一に抑えています。
  3. 実用化に向けた用途: AIデータセンタやビル間接続、基地局間の無線回線、災害時の臨時中継回線への応用を想定しています。

このニュースがもたらす影響

  • 導入を検討する企業: 光ファイバーの敷設が難しい拠点では、通信速度だけでなく、即時開通や移設、時限運用まで含めて無線をネットワーク構成の選択肢として比較する必要が生じそうです。
  • 通信事業者・競合: 22空間多重とアナログ処理による負荷低減は、大容量化だけでなく装置の消費電力や遅延、運用時の軸合わせ技術を含めた競争を促す可能性があります。
  • インフラ設計者: AIデータセンタや基地局間、災害時の臨時回線で、固定回線を前提にした構成を見直し、必要な区間だけ無線化する段階的な設計が検討されそうです。

このニュースの背景

AI技術の発展に伴ってコンピューティング需要が増え、AIデータセンタ内や無線基地局ネットワークで必要なデータ転送容量が増加しています。
次世代の800G/1.6T級光通信への移行が進む一方、光ファイバーは敷設工事や配線などの物理的な制約を受けます。
そのため、光通信に匹敵する容量を持ち、敷設・移設の柔軟性を備えた大容量無線通信が求められています。
NTTは2023年にサブテラヘルツ帯で毎秒1.4テラビット、伝送距離1mの無線伝送に成功しており、今回は実用距離への長距離化が課題となっていました。

詳しい記事の内容はこちらから(引用元)

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