Stripeは、同社の決済データを分析し、AIスタートアップを狙う不正利用の実態を発表しました。
2025年第3四半期の不正決済試行率は、スタートアップ全体平均の最大4.3倍でした。
AIサブスク企業を狙う複数アカウントの不正作成試行率も、2026年1〜6月の6カ月間で40%増加しました。
不正対策サービスStripe Radarは、登録時から不正リスクを検知しています。
記事の概要
Stripeによると、AIスタートアップへの不正決済試行率は2025年第3四半期に、同社を利用するスタートアップ全体平均の最大4.3倍に達しました。
試行率は2026年第1四半期に2.6倍まで低下しましたが、不正利用者は複数アカウントや無料トライアルの悪用へ手法を移しています。
AIサブスク企業全体では、不正アカウント作成の試行率が2026年1〜6月の6カ月間で40%増加しました。
被害が最も深刻なAIサブスク企業群では、同じ期間の試行率が154%増加し、600%以上増えたケースもありました。
不正利用者は盗難カードでAIのサブスクプランやトークンを購入し、二次流通市場などで転売しています。
Stripe Radarは、数十億件の取引データを分析し、決済前の不正取引を検知しています。
さらに、ユーザー登録やログイン時に、複数アカウント作成やアカウント共有のシグナルを評価しています。
AI音声プラットフォームのElevenLabsでは、導入後2カ月間で1日あたり2,000件の悪用アカウントをブロックしました。
記事のポイント
- 不正決済は最大4.3倍です: 2025年第3四半期、AIスタートアップへの不正決済試行率は全体平均の最大4.3倍でした。
- 複数アカウント悪用が増加です: AIサブスク企業を狙う不正アカウント作成試行率は、6カ月間で40%増加しました。
- 登録時からリスクを検知します: Stripe Radarは複数アカウント作成やアカウント共有を登録・ログイン時に評価します。
このニュースがもたらす影響
- 導入を検討する企業: 決済だけでなく登録・ログインまで不正対策の対象にし、無料トライアルやトークンの付与条件を見直す必要が生じます。導入企業は、アカウント単位のリスク評価を運用に組み込めるか検討することになりそうです。
- 同業のサービス提供者: 不正決済を抑えても複数アカウント作成へ攻撃が移るため、同じ領域のサービス提供者は決済承認率だけでなく、登録後の悪用やチャージバックまで含めて防御範囲を競う可能性があります。
- 決済・認証基盤の提供者: 一社だけでは把握しにくいカードやアカウントの不正利用に対し、複数サービスをまたぐデータをどこまで活用できるかが、AIサービス向けの対策基盤を選ぶ際の判断材料になりそうです。
このニュースの背景
AIサービスのサブスクプランやトークンは、盗難カードで購入された後に二次流通市場などで転売されており、不正利用者にとって換金しやすい対象になっています。
カード保有者が不正請求に気付いてチャージバックを行うまでに転売が完了するため、事業者側が被害を負担する構図になっています。
不正利用者は盗難カードを複数のサービスで使い回すため、一社の利用履歴だけでは不正パターンを捉えにくい状況です。
決済時の対策が進む一方で、無料トライアルや無料トークンを狙う複数アカウント作成へ手口が移っており、登録段階からの検知が必要になっています。
関連するニュース
- auコマース&ライフは、AI自動検知で違反出品の検知効率を600%高め、通報数を43%削減しました。
- ChillStackが、経費不正検知AIの判定根拠を明細単位で確認できる機能を追加しました。
- StripeがMetaらと、AIエージェント向け連携規格を発表しました。
詳しい記事の内容はこちらから(引用元)
ストライプジャパン株式会社のプレスリリース(2026年10月16日 13時30分)Stripe インサイト:Stripe…
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000133.000077879.html