Netskopeの「2026 AI Risk and Readiness Report」で、AI利用を完全に可視化できると回答した組織は6%にとどまりました。
AI導入が急速に進む一方、従来の監視やデータ損失防止(DLP)では、AIを介した機密情報の移動を捉えにくくなっています。
調査では、インシデント時のデータ移動の再構成に数日以上かかる組織が68%に上りました。
記事の概要
Netskopeは2026年のAIリスクと準備状況に関する調査結果をまとめました。
自組織のAI利用について完全な可視性を持つと回答した組織は、わずか6%でした。
AI機能はオンプレミスやSaaSを問わず、既存の生産性ツールにも追加されています。
調査では、インシデント発生時に機密データの移動を再構成するのに数日以上かかると答えたセキュリティチームが68%でした。
ほとんど再構成できないと回答した割合も8%に上りました。
従来のDLPはキーワードや番号などの文字列パターンを検出しますが、AIによる書き換えや翻訳後の機密情報を捉えにくいとされます。
コンテンツをセマンティックレベルで評価できる制御を備える組織は8%で、残る92%はAIが書き換えたコンテンツをDLPで確実に保護できるか確認できていません。
記事のポイント
- 完全可視化は6%: AI利用を完全に把握できる組織は6%にとどまり、AI資産とデータの所在をリアルタイムで監視する難しさが示されています。
- 再構成に数日以上: インシデント時の機密データの移動を再構成するのに、数日以上かかると答えたセキュリティチームは68%でした。
- 従来型DLPの限界: AIが機密情報を別表現に書き換えると、キーワード照合を使う従来型DLPでは検出できない可能性があります。
このニュースがもたらす影響
- AI導入企業: AI機能を追加した既存ツールまで利用実態を洗い出し、データの所在や移動を追跡できるかを、導入判断と運用設計の条件に加える必要がありそうです。
- セキュリティ部門: インシデント対応では、検知後に数日単位で移動経路を調べる前提を見直し、AIとのやり取りを含む証跡を継続的に取得する体制が求められそうです。
- DLP提供者: 文字列パターンの照合だけでは、AIによる書き換えや翻訳後の機密情報を扱いにくいため、意味を評価する検知・制御への対応が競争軸になる可能性があります。
このニュースの背景
既存の生産性ツールにAI機能が加わり、オンプレミスやSaaSを問わず、セキュリティチームが監視対象とすべきAIの範囲が広がっています。
一方で、AIとのやり取りやワークフローを通じた機密データの移動をリアルタイムで把握することは容易ではありません。
従来型DLPは文字列パターンの検出を前提としており、AIが機密情報を別の表現に書き換えるケースへの対応に課題があります。
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